一晩中不安が続き
眠れずにいた棗は
嵐が収まると同時に
眠りについた。
私はママが心配していると
いけないので
一旦家に戻ることにした。
家に着くと
寝ていたはずのママが
わざわざ起きてきた。
やっぱり
心配をかけてしまったみたい。
「一体何があったの??」
私はママに
棗の話を相談してみた。
雷が鳴ると
パニックを起こすこと
天候が悪くなると
それを怖れて
不安定になること。
「それって、
PTSDじゃない?」
ママが
聞きなれないことを言い出す。
「PTSDって何?」
「ママもよく知らないけど
お店の女の子で
PTSDの子がいたのよ」
「その人はどんな症状なの?」

