「嫌だ……病院は…」 夢の中で叫ぶように そう繰り返すだけだった。 知らないうちに 涙が流れていた。 何も事情を知らないのに 悲しみと苦しみが 伝わってくるようで。 また1時間ほどで 呼吸は落ち着いたけれど 一晩中続く暴風雨に怯える彼を 夜明けまでただ抱いていた。 朝が来ると 台風は通過し 穏やかな天気が戻ってきた。