「翼、愛してるよ。 オレほど翼のことを 愛してる奴はいない」 健ちゃんの声を ぼうっとしながら聞いていた。 でも この言葉で急に目が覚めた。 「やめて、放して!」 「翼…」 健ちゃんはとても 悲しそうな顔をしているが 拒絶せずにはいられなかった。 「男の人の言う 『愛してる』なんて 絶対信用しないわ!」 知らないうちに 翼の瞳からは 涙が零れ落ちていた。 「お願いだから… もう出て行って!!」