瞳の中の碧い海



「見ちゃダメ!!」



慌てて彼の顔を抱きしめて
隠すけれどもう遅かった。



大きく美しい瞳は開ききって



また私には見えないものを
見始めている。


身体が震え
呼吸がおかしくなる。


私は必死で
彼を抱きしめるだけだった。



「どうすればいいの?
 …救急車呼んだ方がいい?」


「…ダメだ!病院は
 ……病院だけは…!」



どうして病院は
ダメなんだろう?



身体をよじって
こんなに辛そうなのに…。