瞳の中の碧い海



「大丈夫よ、安心して?
 誰に何を聞いても
 棗の言うこと以外
 信じないから。
 棗が話してくれるのを
      待ってるよ」


「話したら
 翼はいなくなる…」



青ざめた顔で
小さく言った。




その時




彼が怖れている事が
起こってしまう。




どうして人は
苦手なものに限って

目ざとく
見つけてしまうのだろうか?




カーテンのない
キッチンの小窓から少しだけ



青白い光が差し込んだ。