思い出したように 振り返って 「今のところオレ、 この子だけだから 安心してね?けーんちゃん」 神経を逆なでするような 捨て台詞を吐いて 立ち去った。 健ちゃんが やり場のない怒りに 床をひとつ叩いた。 食堂からは1年女子が 鈴なりになって 野次馬をしている。 今、私は 全てを失った。 私だけじゃない… なぜか棗まで。 棗の提案した 健ちゃん離れに伴うリスクは 思いの外 大きかったかもしれない。