瞳の中の碧い海




思い出したように
振り返って


「今のところオレ、
 この子だけだから
 安心してね?けーんちゃん」


神経を逆なでするような
捨て台詞を吐いて
立ち去った。


健ちゃんが
やり場のない怒りに
床をひとつ叩いた。


食堂からは1年女子が
鈴なりになって
野次馬をしている。



今、私は
全てを失った。



私だけじゃない…
なぜか棗まで。



棗の提案した
健ちゃん離れに伴うリスクは
思いの外
大きかったかもしれない。