棗は健ちゃんに 憎たらしいほど余裕の 笑みを見せる。 健ちゃんの表情が 怒りを通り越して 青くなってきている。 「冗談じゃねぇ…翼 他の誰でもいいよ こいつだけはやめろ! 行くぞ!」 健ちゃんが 私の手を引こうとすると 棗がそれを払って 鋭い目つきに変わる。 「触んじゃねぇよ」 低い声で威嚇する。 このままでは ケンカになってしまう… どうしよう… 野次馬も増えていく一方だ。