瞳の中の碧い海





「翼!」



その声に女子が
ハッとして手を止める。



助けに来たのは
健ちゃんだった。



「翼、大丈夫か?」


健ちゃんが
自分の彼女に目もくれず
翼の元に駆け寄ってきた。



「健ちゃん…」



健ちゃんは
翼を抱き起こしてから
自分の彼女をにらみつける。


彼女は直接
手を下したわけではないが

集団の後ろでずっと
翼がやられているのを
見ていた。