瞳の中の碧い海


「二階堂君と
 どういう関係なの!?」


翼の周りを
ぐるっと女子が囲んでいる。


「け、健ちゃん?
 健ちゃんは
  ただの幼なじみで…」

「健ちゃんとか
 気安く呼ぶんじゃないよ」


わけも分からず
どつかれている。



「アンタ、目障りなんだよ」


「どうして?私なんかした?」


「とぼけんじゃないよ!」



またわけも分からず
殴られている。



「二階堂君は

 『由紀の彼氏』

 なんだからね!?」


「それは知ってるけど…」


「知ってるけど、何?」


「家も隣だし
 無視するわけにも
 いかないでしょ?」


「口答えするんじゃないよ!!
 ブスのくせに!」