ある日から親の態度も変わった。

「美香ー。いないのぉ?」

「はーい」

「あっ、美香!」

私には、いつも見せない笑顔で美香に話しかけていた。

「美香」

「今美香いないよ、手伝い?」
そう私が言うとお母さんは
「あっそう、なら一人でするわ。」
と言って去って行った。

一人でするなら、一人でできるなら、美香なんて呼ばなくていいじゃん、美香なんて頼らなくていいじゃん、

そんなこともあり、私の美香への嫉妬は消えることも薄れることもなく、日に日に増していった。