「来ちゃダメだったー?」

そうやって、冗談紛れに言うと、
彼女は 別に、と言った。

笑顔を向けられ、心臓が暴れる。

「最初の瑠璃の、あの緊張感は何だったんだか」

そう言いながら、買ったパンを彼女の隣に置こうとし、

異変に気がついた。

飲み物が、ない。

買い忘れてしまった………。

「あっ、ちょっと飲み物買って来る」

そう言い、屋上を出た。