始業式♡♡♡♡
制服が可愛すぎて、見惚れていたら、
遅刻しそうになってしまった。
それで、走っていたら

ドンッ

「きゃっ。
あっ、すみません。」

「いってーーーーー。
おい。お前、ふざけんな。」

学校の昇降口で、ある男にぶつかってしまった。同じ制服で同じ上履きの色だったから、私と一緒の一年だと思う。

「あっ、あの、本当すみません。
急いでて……その……すみません…。
あっ、あの怪我とかー」

「した。ほら、擦りむいてる。」

そして、彼は自分の肘を見せた。
そしたら、見事に擦りむいていた。

「あっ、本当だ。ごめんなさい。
どーしよ。えっと、ほっ保健室っ!!」

そういって連れてこうとしたら

「いい。別に、平気だから。」

「えっ、でもー」

「その代わり、俺の言うことを聞け。」

「えっ、何で?」

「怪我したお礼もあるけど、
お前、それ。」

彼は、そういうと私の後ろを指差した。
指差したところを見てみると

「あ''っ」

転んだ時に落としたカバンから落ちているあるものに目がいった。

それは
原稿用紙。
みれば誰だってわかる。
だってそれは自分で言っちゃうけど
今大人気の小説の原稿用紙とかが
落ちていたのだ。
私が書いてて、私の秘密。

「その小説、お前が書いてたんだー。」

彼は、意地悪な何か企んでいるような
笑みで言った。

「いやっ、そのっ、これはーっ。」

「これは?」

うぅ。負けだ。絶対バレてる。
何言っても無駄だ。

「あのー。誰にも言わないでもらえませんか?今まで秘密にしてきてて、そのー。お願いしますっっ。」


深く深ーーーく頭を下げた。

そしたら

「いいよ。でも、さっきも言ったみたいに、俺の言うことを聞いてくれるならね。」

笑顔で言っているのかもしれないけど、何か企んでいるのがバレバレだ。
でも、選択肢は一つしかない。

「はい。」

そうして、私は彼の言うことを聞くことになってしまったのだ。

彼は、口を尖られると
「よろしくね。俺の可愛い子ちゃん」

うざい。うざすぎる。

私は、話を変えるように
「あっあなたの名前は?クラスは?
私は、佐々木凛。一年三組。」

「ふーん。話変えやがったな。」

「えっ?」
聞こえたけど聞こえないふりをした。

「まー、いーや。
俺の名前は高野洸(タカノコウ)。
一年三組。」

「へー。ってえぇぇぇぇぇー。」

私は思わず大きな声を出してしまった。

「何だよ。うるせーーな。」

「だっ、だって11組まであるのに
同じクラスって。」

そう、まさかの11分の1の確立で
彼と同じクラスになってしまったのだ。

「あぁー。なんだ、そんなことかよ。
ふっ。でもこれでお前とたくさんいられるな。」

最悪。私の楽しい高校生活が崩れていくみたいだった。