そして浅黄を連れて、私は都会へ戻った。都会での日常が再開するのかと思うと、なぜか気が滅入る。私はすっかり故郷に染まってしまった。 「おい、楓ぇ」 「何?」 「パフェが食いたい気分」 「あんたの気分なんか知らんわ。食べたいなら勝手に食べに行けば?」 「金欠ー、無理ー」 「じゃ、私これから講義だから」 「えー……今日夕飯何?」 「夕飯は自分でつくって」 「は? 何だよそれ」 「じゃ」