ごめんね、佐中くん。

今日は、先生に怒られてついてないって思ってたけどついてるみたい!
だって、佐中くんが引っ越してきたんだよ!


ちょっとでも話せてよかった!
そう思いながら部屋に入る。

ガザガザっ

こ、この音は私が大嫌いなあれではないか!?

びっくりしてベットに乗っかってると、やはりあいつが姿を表した。

「い、いっやー!!」


意味の分からない言葉を発しながらベランダにでた。

「ど、ど、どうしよう」

生憎、Gだけは殺せない。あのテカテカ黒い物体。

「ぜ、絶対むり!」

と、その時佐中くんの事を思い出した。

隣の家のベランダに向かって叫びまくった

ガラッ そんな音と共に愛しの佐中くんが顔を覗かせる。

「うるさいなぁ、なに」

「さ、佐中くん。いや、佐中様。G退治してくださいいい」

すると佐中くんはGの事を理解したようで
「俺、ゴキブリ無理。自分でなんとかして」

なんて冷徹なあああ

「いいから!なんでもするから早くこっちきてよおお」



ちなみに、私の家は2階建てでお互いのベランダを行ったり来たりできるようになっている。


「わかったから静かにして。てか、前島が俺の部屋くればいいじゃん」

お、その手があったか!

「ほんとにいいの?」

「ほら、はやく」


うん!って言おうと思ったのだが…