ごめんね、佐中くん。

「ねえ、佐中くん！教室まで一緒行っていい？」


「やだよ。前島、教室までとかいいながら俺のクラスに入ってくるでしょ？」

そうです。佐中くん、よくわかったね
この前も教室までとか言いながら佐中くんのクラスに入って行っちゃって目立ったなあ

「ううー。わかった」

「今日は珍しく聞き分けがいいんだね。よしよし偉い」


けなされてるのか褒められてるのか分からないけど、とりあえず今日も朝から話せてよかった。

こうして佐中くんと朝から話してばいばいしたわけである。


「で？」

「で？って何が！？」


朝、佐中くんと話せた事を友達の真理ちゃんに話すとすごく呆れられてしまった。

「毎日毎日、話せたよー！って言われてもそれ以上の進展ないのかこらあああ」

うっわ、真理ちゃん怒ってる

「そんなすぐに付き合えたら苦労しないよ。だから親睦深めてるんじゃんかー！」


「私はもっと攻めるべきだと思うけどねえ」

なんて真理ちゃんは言うんだ。