ぶすっとむくれる私を、沙優が怪訝そうに見つめる。
「でも、この東泉学園は世界でもトップ2の魔法学園よ?そこの次席だなんて、普通に考えてとても凄いわ」
「…私は、一位じゃないと駄目なんだよ……」
ぼそっと呟いた私の声が聴き取れなかったらしく、沙優は「え、なに?」と首を傾げる。
私がそれに適当に答えようとしたーーその時だった。
「…あ」
ガタン、と椅子を引く音につられて前に目をやった私は、固まった。
スラリとした体から伸びる白い腕を机につき、黄金の髪をフワリと揺らしながら席に着く、その人物。
思い当たるのは、一人だけだった。
「唐沢、羽玖……」
その名を口に出した途端、頭の中を埋め尽くすのは屈辱。
ーーそして、
「っおい、唐沢 羽玖!」
「…え?」
「私は絶対お前に…勝つからなっ!!」
溢れんばかりの、闘志だった。
「え、えっと…?」
勢いのあまり席を立ち上がって自分を指差す私に、振り返った唐沢 羽玖は困惑の表情を向ける。
私はというと、
「フンッ」
…と、彼を睨むだけ。
