学園刑事


『本日は、私達新入生のためにこのような盛大な式を開いていただいて…』

流れるような彼の話は、相変わらずの典型的な内容だったが、さっきまで寝ていた生徒たちは男女関係なく聴き入っている。

女子はみな、うっとりと魅入っていると言った方が良さそうだ。


「唐沢…」

(私が、負けた相手…)

私はさっき感じた屈辱を思い返し、膝の上で握った拳に力を入れた。



『ーー…では、以上で東泉学園入学式を閉式します。生徒の皆さんは各自の教室へ…』

唐沢羽玖のスピーチの後、残りの項目を終えて私達は移動となった。

私は最初に見たあのクラス表を思い出し、周りの人々につられるようにAクラスへと向かった。

どうやら、生徒の教室は体育館とは少し離れた校舎にあるらしい。

私達は広過ぎる敷地の中を、整備された道を通ってようやく校舎に辿り着き、三階にある一年生のクラスへと歩を進める。

そして、手渡された座席表の通りに席に着いた。


ーーと、その時。

「あんたが、桐生 亜芽?」

「ん?」