雲一つない晴天、桜の花弁を舞い散らせる暖かい風。
入学式にはおあつらえ向きな、そんな日。
ーーだが。
「……うそ、だろ」
新入生とおぼしき目をきらめかせた生徒が集まる中心に、私はいた。
驚愕と悔しさをごちゃまぜにし、今日の天気には全く似合わない酷い顔をして。
一点を見つめて硬直する私の周りからは、浮かれた声が絶え間無く聞こえる。
「やっぱり、学年1位は唐沢くんかぁ」
「あの人は私達とは格が違うもの」
ざわめく人々と、私の凝視する先にあるもの。
それはーー
『一年Aクラス
唐沢 羽玖(学年一位)
桐生 亜芽(同二位)
松葉 卯季(同三位)
新堂 沙優(同四位)
滝 留架(同五位)
……』
成績順に割り振られた、クラス表だった。
