「また、見つかっちゃった。委員長凄いね」


佐藤はあたしを「委員長」と呼ぶ。
それはあたしがクラスの委員長だから、で。それ以上でもそれ以下でも無いんだけど。
君にそう呼ばれるのはそんなに嫌じゃなかったりする。


「見つかっちゃった、じゃないよ。また補習サボって…先生怒ってるよ」


わざとらしく溜息をついて呆れたような顔をしてみる。


「佐藤がどっか行くたびに、あたしが探さなきゃいけないんだよ」


そう言うと、佐藤は悪びれる様子も無く


「それが委員長の仕事でしょ?」


…とか言う。
そんなわけないでしょ。