ロッシュの限界


「舞」はあたしの友達で、佐藤の幼馴染で…
そして、佐藤の彼女。


「ずっと悩んでた。俺には舞がいるけど…どうしても、委員長が好きで」


ああまた。そんな簡単に好きとか言わないでほしい。
その一言があたしをどれだけおかしくするのか、この人は解っていない。


「…あのさ」
「ごめん」
「ごめんじゃなくてさ」
「うん、ごめん」
「…ヘタレか」
「…うん」


俯く佐藤。向かいに立つあたし。
こんな日に限って、びっくりするくらいに綺麗な夕焼けが空を染めていたりする。
それがまた、腹立たしい。