『えー、ここにxを代入して……』
はぁ、授業早く終われやーぃ。
あたしは、お気に入りのシャーペンを
鼻の下と上唇の上に挟んだ。
てか、いまさら翔太なんて
わかんないや。
俺にしとけば?って
逆にさ、
翔太は、あたしでいいんかぃ。
まぁ、恋してないしなぁ。
はっ!もしかして身体目的?!
なわけないし、笑。
そもそも、
翔太にしたらどうなるの?
あたしは、翔太を好きになんの?
「…………」
あ、ありえねー;
長年いたのにいまさらねぇ、
でも、正直忘れようとした俊哉くんだけど、やっぱり忘れられないとこがある。
目で追っかけるのは、自然になっていた。
はぁ。まえに進まなきゃ。