「わ、わかったんなら……離してよ」
「……ん。」
翔太は、ギュッと力強く握ると
ぱっと離して教室を先に出て行った。
「夏帆、やっぱやめとく?」
「え!いくよ!絶対行く!」
あたしは、急いで返事した。
翔太のせいで俊哉くんといれる時間を
ムダしたくない。
でも、
やっぱり幼なじみだからかな?
翔太がすごく心配。
………………。
「ほい。夏帆どうぞ」
「え、あ、うん!ありがとー」
俊哉くんが連れてってくれたとこは、
最近有名なアイスクリーム屋さん。
「やっぱ、翔太のこと気になる?」
「え、うんうん!全然!」
嘘。すっごい気になる。
「なぁ夏帆」
「ん?」
「夏帆って翔太のこと好きなの?」
「え、はぁぁあ?
んなわけないなーい!ありえないから!
第一幼なじみだし!」
「へぇ、そうなんだ」
「うん!絶対そう」
ありえないったらないわ!
信じられん!

