「みんな、この人、仕事あるから。
離れてあげよう。ね?」


「「「「「そっかぁ。」」」」」


みんな残念そうな顔で去っていく。


「サンキュー、茉梨。」


「どういたしまして。
じゃ、私はこれで。」


私は校舎に入ろうと1歩踏み出した。

その時、

後ろから腕を引っ張られ、昨日と同じ、
爽やかな大人な香りに包まれる。


「何すんの?」


「俺、茉梨のこと好きなんだよ。

助けてくれてありがとな。

彼氏と、ちゃんと仲直りしなよ?」


「………っ……うん。」