結局、健吾に家まで送ってもらった。


「ありがとう」


あたしの言葉を聞き、健吾は来た道を戻る。


そんな健吾のことを、あたしの呼び止める。


「ねぇ」

「何?」


そう言って振り返った健吾は、さっきのまでの健吾とは違う。


気持ち悪い作り笑顔なんかせずに、ぶっきら棒に聞く。


「学校で「守る」とか「守らない」とか、あれって何?」

「俺ら、暴走族」


それは、一応知ってる。


「だから?」

「女を使って脅してくるんだよ。だから、有紗も何回も危ない目にあってる」


、、、女を使ってって、くだらない。