「だから、お互いに交渉しよう。あたしの条件は、あたしの前では作り物みたいな顔で笑わないで」


人形と一緒にいるみたいで、気持ち悪い。


「気付いてたのかよ」


気付いてたって、、、


見るからに、作り笑いじゃない。


それを気付かないなんて、バカなんじゃない？


「見てるこっちが、気持ち悪い」

「わかった」


健吾は鼻で笑う。


「俺の条件は、あいつらを傷つけるようなことをするな」


交渉、、、成立。


お互いに、お互いの意志で決めた、約束。


健吾は大事なものを守るために、、、


あたしは、自分を守るために、、、


守るものが大きかったのは、あなたの方。