Dark Moon&Star 完結

そして、サクに校舎を案内して貰う。


「ここさ、俺らの母校でもあるんだよ」


「俺ら」と言うことは、パパとママもって、ことなんだろう。


それと、、、


「じゃあ、響月、、、も?」


久しぶりに、彼の名前を口にした。


心の中で呼びかけることがあっても、口には出来なかった。


だって口にしたら、響月が居なくなった時間が動き出しそうだったから、、、


それに今も、響月のことを想うと胸が締め付けられる。


「あぁ」


サクの言葉に、あたしは校舎をゆっくりと見渡す。


ここで、響月は、、、生きていたんだ。


彼は、あたしの1番近くに居た人で、、、


今は、、、


あたしの1番遠くに居る人。