壬生狼の花












確かに、矛盾しているのかもしれない。
私はきっと芹沢さんが生き返るなら沖田さんを迷わず........。




だが、そんなことをしても無意味な世の中ならこれでいいのではないのだろうか。




あの人達と、私は違う。




それで、いいのではないのだろうか。




「ねえ、ちょっと聞いてるの?」




頭の中でグルグル考えていたら
沖田さんは無視されたと勘違いしたのか
私の目の前で手を振った。




「!....あ、沖田さんお暇なら食事の準備を
手伝っていただけますか?」




「え〜やだよ、なんで僕が君の仕事を手伝わなきゃいけないの」




「斎藤さんや藤堂さんは手伝ってくれましたよ?」




「何それ、嫌味?
君も随分偉くなったね」




――矛盾....。




白飯を盛り付けながらぼんやり考える。




この矛盾は、どうしたらいいのだろうか。
主人に話を聞いてほしい、意見を聞かせてほしい




陽だまりのような主人に会いたい。