西村君の部屋に着くとまず私は西村君のベッドに放り投げられた。
うわー、ふかふかだなあ。と思ってる暇はなかった。
だってーー西村君が私の上に乗ってきたから。
これって…押し倒されてる状態じゃん!
「ちょっ、西村君 ⁉︎ 」
「俺さあ、昨日ショックだったんだよ?
触らないでって言われたから。」
「うん…ごめんなさい。」
「じゃあさお詫びしてよ。」
西村君はそう言ってどんどん私に顔を近づけてくる。
「に、西村君? お詫びって…?」
「キス。」
そう言って私の唇と西村君の唇の距離がどんどん縮まっていく。
ーー奈美さんとしてたじゃん。キス。
お詫びとか言って別に誰とでもいいからしたいんでしょ? どうせ。
私のファーストキスは好きな人とがいい。
それは小さい頃からの夢。
確かに西村君は好きな人。大好き。
…でも、こんな形ではしたくない。
キスっていうのは両想いの男女がするものでしょ?
こんな一方的で私に心が向いてない人とは…したくないっ!