「ふぇ…うぅ…」
拭いても拭いても止まらない涙。
2人の幸せそうな様子に嗚咽の声が漏れる。
するとポンと私の頭に執事さんの手が。
「あんたはなんにも悪くない。
でも選んだやつを間違えたんだ。
あいつは奈美様一筋なんだよ。
あんたには勝ち目ねえんだよ。
でもあいつは告白されてもなかなか付き合わないタイプなんだ。
だからどんな手を使ったか知らないけど付き合えただけあんたはあいつの特別だから。」
「やめてよ! そんなこと言わないでよ!勝ち目ないとか…!
こんなことになるなら付き合わなければよかった。告白も断ればよかったんだ!
西村君のバカ!
遊びだったから、一週間だけっていう条件付きで告白したの?
多分唯一西村君のことが苦手な私を落としてやろうっていうゲームだったの?
西村君のバカァ!」

