「あの、奈美様って誰ですか?」
ふと気になり執事さんに聞く。
執事さんは今、私に気づいたみたいで
「どちら様ですか。」
と聞かれた。
「えっと、私は藤原 彩です。」
「では、どういうご関係で?」
「えっと、私は西村君のか、彼女です。
」
すると執事さんは
「そうですか。
まあでもあまり入れ込む前に別れた方がいいですよ。
奈美様は大和様の婚約者です。
あなたがどうやって大和様を手に入れたか知りませんけど、大和様は奈美様のことが大好きですから。
あなたには勝ち目がありません。」
え? 大和様をどうやって手に入れたかわかりません、って、
「私が西村君に告白されたのっ!」
私がそう言うと執事さんはふっと笑って
「もしそれが本当なら遊ばれてますよ。あなた。
大和様と奈美様のイチャイチャっぷりはもう呆れますよ。本当。
そうだ、見学に行きましょうよ。」
そう言って執事さんは私の腕を掴んで部屋を出て行った。

