「…お前、もし俺が普通に告白したら付き合ってた?」


普通に告白って、一週間じゃないってことだよね。


「多分、付き合ってない、と思う。」


だってあの頃は西村君が苦手だったんだもん。


すると西村君は抱きしめる腕を強くした。


「だからだよ。だから一週間にした。
俺、お前のこと好きだから。断れるのは嫌だった。」



ーードクンッ


心臓が強く鳴る。



「好きだよ、彩。」



そう言って西村君は帰って行った。

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ドキドキドキドキ


あれから1時間経っても胸の鼓動が落ち着かない。


ーー好きだよ、彩。


この言葉が脳裏に焼きついて何回もリピートされる。



ーーどうしよ。私気づいちゃった…。
私、西村君のことが好き、なんだ。


”好き”
初めての感情に少し戸惑う。