「じゃあ、なんでそんなに拗ねてるの?」
私がそう聞くと西村君は俯いて話出した。
「ムカついた。彩が他のやつの前で顔赤らめて、笑顔見せてたから。」
え?
それって、もしかしなくても…
「嫉妬…?」
私が呟くと西村君は私を抱きしめた。
「悪いかよ…。もう、俺もなんだがわかんねーんだよ!」
…こんなこと言っていいのかわかんないけど。
「西村君、可愛い…」
「うるせーっ!」
そう言って私を強く抱きしめる西村君の耳は真っ赤だった。
「西村君、離して? 苦しい…」
きつく抱きしめられてそろそろ苦しくなってきた。
すると西村君はパッと離してクルッと私に背を向けた。

