「この電車だ。」
駅に着き電車に乗る。
「うわ、人多っ！」
通勤ラッシュでも帰宅ラッシュでもないのに混んでる電車。
「うわっ」
人が多すぎてバランスを崩す。
でも、なんとか西村君が私を引き寄せて助けてくれた。だから今私は抱きしめられてる状態。
って、今日西村君に助けてもらってばっかり。
お礼を言おうと思い西村君の方を見るけど西村君は私を抱きしめたまま離そうとしない。
「あの、西村君？ どうしたの？」
私がそう聞くと西村君は意地悪に微笑んで
「今、離したらまたお前バランス崩すだろ。だったらずっとこのままでいい。」
と言った。
