別れの真相は家で知ることになる。 珍しく、お父さんに呼び出された私は、書斎に行く。 「お父さん、なんか用?」 私が聞くとお父さんは気まずそうに 「ーー真君の家が破産した。」 と言った。 「ーーえ?」 家が、破産…? 「な…んで?」 「理由はまだわからない。 だが、奈美には大和君と婚約してもらうことになった。」 …んなの、そんなの… 「無理よ! 私は真しかいないの!」 私がいくらそう言ってもお父さんは 「すまん…」 と謝るだけだった。