一週間だけ付き合って



「えー? だってあついもん。」


「だからって、その格好…」


俺に襲えってこと?


「とりあえずこれ着ろ!」


とりあえず俺は上着を渡す。

すると彩は渋々着てくれた。


「にしむらくんー、いまなんじ?」


「ん? 今は6時だな。もうこんな時間か。」


そろそろ彩を送らなきゃな。
でも、彩の母親になんて説明しよう…?


「えー! もうこんなじかんなのぉ?

まだにしむらくんといっしょにいたいよぉ。」


「ダメだ。帰るぞ。」


俺がそう言うと彩はムッとした様子で


「やだ! お泊まりするもん!」

と言った。


って、泊まる⁉︎
いやいや、こっちの身にもなってほしいよ。


「泊まるなんて絶対ダメだから。」


そう言って彩を抱き上げる。


「いや! はなして!」


バタバタ暴れる彩を抱き上げたまま、
彩の家に向かう。