一週間だけ付き合って


「一旦、手を離そうか。」


「えー、やだー。なんでー?」


なんで、ってそりゃあ、

俺の理性が切れそうだから。

だけど、そんなこと言えるわけねえ。
言ったとしても、酔っ払ってるこいつにそんなこと言っても無駄だ。


「理由なんてないよ。
ただ、離してほしいから。」


ちょっと冷たく言ってみる。


どうせ、こいつは酔っ払ってるから次の日には何もかも忘れてるだろうし、

このまま、こいつに手だして嫌われるよりはこっちの方がよっぽどよかった。


すると彩は急にシクシクと泣き出した。


「うぅ…にしむらぐんは、わだじのごどぎらいなんだぁ…」


急に泣き出した彩に少し戸惑う。