西村君は

「え? 聞いてないんですか?」


と驚いていた。


「あ、お母さん、この人は西村君!
私を迎えに来てくれたの。」



「あ、そうなの? で、彼氏?」



お母さんが興味津々って感じで聞いてくる。



「……うん。」



私が答えるとお母さんは私の背中をバンバン叩いて



「なんで言わないのよ〜。こんなにイケメンの彼氏どうやったら捕まえられるのよ。」



「……。」



私が黙っていると西村君はお母さんに



「もう時間なので。」


と言って私の手を引いて歩いて行った。