次の日。


「由佳ちゃん、お弁当、家に忘れたぁ…」


お昼休み、お弁当を家に忘れたことに気づく。


「はあ? 休み明けなのに災難ね。
てかバカね。
じゃあ、食堂行くわよ。

私、今日元々パンの予定だったからお弁当持ってきてないし。」


「由佳ちゃんありがとぉ…」


ーーー
ーー


「ここが食堂かぁ。初めてきたなぁ。」


私が食堂をキョロキョロしていると由佳ちゃんが驚いた顔をして私を呼んだ。


「彩、あれって西村君よね?」


「へ? どこどこ?
…あっ、そうだね、ってえ?」


食堂の窓際に西村君がいた。
それだけなら良かった。

ーーでも、


「な、んで?」


なんで一緒に奈美さんがいるの?


「ちょっ、彩、教室戻るわよ。」


心優しい由佳ちゃんが私を気遣ってそう言ってくれる。


西村君と奈美さんは楽しそうに話している。


そんな状況に私は耐えれるはずがなく、
由佳ちゃんの声も聞かずにその場から走り出していた。