「私は、今野 千夏です!」
帰り道、しつこく話しかけてくる女。
ったくめんどくせーな。早く彩に会いたい。
そう思って早歩きをする。
「あっ、待ってくださいよぉ〜。」
そう言って小走りでついてくる女。
家に着いた。
「ここです。」
俺が言うと女は
「へえ、藤原さんって言うんですね。」
と言った。
「いいえ、ここは俺の家じゃありませんよ。」
「へ? じゃあ友達? 友達思いの優しい人なんですねぇ。」
そういう女を無視して俺は彩の部屋に向かった。
「ただいま。」
部屋に着くと彩はまだ寝ていた。
あのウザ女のあとに彩を見ると彩が天使に見える。
「ほーんと、可愛すぎるよ。」
俺がポツリと呟くと女が入ってきた。

