「えっ、いや、あの頭上げて。」
私はちょっと戸惑いながら言う。
すると安田さんは頭を上げて私を見てニヤリと笑った。
「なんて言うと思った?
私たちがあんたに謝ることなんて一生しないわ。」
そう言って安田さんはパチンと指を鳴らした。
すると、安田さんの取り巻きの1人が
バケツに水を組み始めた。
そして水が満タンのバケツを私の近くへ持ってくる。
「いい? 1、2、3であんたに水をかけるわ。
じゃあいくわよ。 1、2、3ーー」
もうダメ。そう思い目をギュッとつぶる。
でもーーいくらたっても水をかけらない。
不思議に思い目を開ける。
するとそこには焦っている安田さんたち。
ーーそして目の前にはビショ濡れの西村君がいた。

