「あー、少し赤いな。」
そう言って私の頬をよく見る西村君。
そしてーー
ーーペロッ
「…ひゃあ」
私の頬を舐めた西村君。
「に、西村君⁉︎ 今、何したっ⁉︎ 」
一気に顔が赤くなる。
「何って、消毒。」
消毒⁉︎ 消毒で舐める? 普通。
「消毒…消毒って…」
「うん、消毒。
それより、俺ら閉じ込められてるんだけど。今。」
「うっ…でも、あとで安田さんたちが迎えにくるって。」
私がそう言うと西村君はニヤリと笑って
「うん言ってたね。
で、迎えに来るまでは何する?
俺ら今密室で2人きりなんだけど?」
と意識させるようなことを言う。
「な、な、何もしない!」
「あれー? 顔真っ赤だよ?
何想像してたのかなあ? 彩ちゃん?」
からかうように笑う西村君。
「何も想像してないもん!」
「ふーん? ならいいけど。」
意外とあっさりと引き下がった。

