溢れる涙は止まらない
いつかの希里斗の言葉が、この時再び脳裏に浮かぶ
俺にはもう、時間がない
その時間が、こんなにも早く訪れようとしていたなんて
どこかではまだ信じていた
助かることもあるはずだと
生きる上で、それほど間近に死があることを、私は知らなかったのかもしれない
不治の病なんてものは、完全に異世界のものなんだって、どこかで決めつけてしまっていたのかもしれない
何も聞こえない
涙で何も見えない
嗚咽が涙を呼び、涙がまた嗚咽を呼んだ
信じたくなんてなかった
受け入れたくなんてなかった
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