日本暗殺

どこか熱をおびて、悲しい響きを残して、でもちゃんと言えた


しばらく黙して希里斗は言った


「怖いさ…」


「…」


「毎日が怖い。流れる時間も、迎える明日も。すべてが怖い」


その言葉が、これ以上ないほどの重みとなって、私の心を捉える



もしできるなら、言ってあげたかった


頑張らなくていいんだよって


強がらなくていいんだよって…


共に生きようって言えたなら、この時のこの場所に、これ以上ないほど柔らかな空気が、あったかもしれない



時は確実に、流れている


「でも、俺達はやるしかない。だからこそ、俺達はここにいる。迷いはない」


希里斗が自分自身に語ったように聞こえたのは、新たな決意の現れだったのだろうか



言えなかった


何も…