日本暗殺

「気をつけろよ」


そっと差し出された希里斗の手をとり、私達はゆっくり下へと降り始めた


降りた先に、部屋が見える


そこから洩れてくる光によって、何とか足元は確認できた



どんな人達が、何人待ちうけているのか


脈が早まるのが感じられる


「ここは…地下室?」


沈黙に耐えきれず、私は希里斗に問いかけた


誰がどう見たって答えは明白だ


ただ沈黙が誘い込む恐怖に、耐えられなかっただけ


「そうだよ?」


当然のように希里斗は、そう言った