まさかこんな日が来ようなどとは想像もしていなかった


幸せを感じ、この幸せはいつまでも続くものだと、どこかでは信じきっていた


世界は私に、優しかった


毎日が心地よく、いつも私に笑いかけてくれた希里斗の笑顔は、私に輝きと、安らぎをくれた


笑いあい、はしゃぎあった二人の明るいざわめき


私の胸の中で、徐々に、しかし確実に、音をたてて崩れていく





「理由なんてないさ。ただ俺が今、そう望むだけ」