「うぅ…ぐすっひぐっ」


薄暗い部屋のなか、私は1人ベッドの上で泣いていた。


ずっと憧れだった風也君。

入学して一目惚れして、見ているだけで幸せで。


それだけで終わると思っていたのに。


なのに告白されて。


夢みたいで、嬉しくて嬉しくて。


「太陽のばかぁ…」


一緒に喜んでくれると思っていたのに。


(…言い過ぎちゃったかな?)


そんな思いが頭をよぎる。

だけどすぐにはっとして、ブンブンと頭を振った。


(いやいや、そもそも太陽が風也君のことをうさんくさいとかいうから!しかも遊びって言ったし!!)


だけど…


(ちょっとだけ、ほんのちょっぴり私も悪かったかも…)


さすがにクッションを投げつけたのは不味かったかもしれない。


自問自答を繰り返しながら、寝返りをうつ。


側にあったスマホに手を伸ばして、【月下風也】で登録されたメアドを探す。