だって何かと便利じゃん?

優等生でいた方が。


頭も悪くて顔もブ男と、


イケメンで外面がいい優等生。


どっちが回りが好むのかなんて決まりきってる。


それに、イイコにしてれば何かと特だし。


例えばこの鍵のこととか。

「あ、そう言えば」


俺は思い付いたように呟いた。


「お前、賭けとかあんな大勢の前で言うなよ。俺のイメージが悪くなったらどうしてくれる?」


万が一にでもだ。


俺が“賭け”をするなんて噂でも流れたら迷惑だ。


仮にも俺は“優等生”。


そんなこと1つでも、どうイメージに響くか分からない。


何しろ人の情報網は怖いくらいに早いんだから。


俺が横目でちらりと瞬を睨むと、瞬はヘラッと頬を緩ませて、「ごめんごめーん」と言った。


…こいつ完全に反省してねぇだろ。