「麗佳っ、退屈って思ってんだろ?」



「えっ!?いや、別にっ」



「見てれば分かるって」


えっ?見てたの!?
てっきりバスケに集中してると…


ドサッ
私の隣に座る。


「お前もバスケやってみる?」


え?今なんて?バスケ?


「無理無理っ、出来ないって。練習の邪魔でしょ?」


「んな事ねーよ。ほらやるぞ。」



グイッと引っ張りあげられ、コートの脇まで連れて行かれた。



「じゃあ、まずは、パスから。」


私の胸目掛けて飛んできたボールを必死でキャッチした。


「ははっ、そんなにビビんなくても大丈夫だよ。優しく投げるって」


それから何回か続けて、やっとスムーズにできるようになった。


「上手くなったじゃん」


「疲れたぁぁ」


「麗佳ちゃんもバスケ出来たら皆で遊べるね!」


「コイツじゃ相手にならねーよ」


そーだよ!琉生の言う通りだよ~
私なんかボールに当たって飛んでくわ~


「今日、新しいヤツ入って来たよな?」


「……うん。」


あぁ、原田くんの事か…


「アイツドリブル速いけど、他ダメだから、総合的には蓮と浩太の方が上手いと思うよ、俺は。」


お、珍しい…
琉生が二人を褒めるなんて…!


「おー、琉生兄が珍しく褒めたー」


「バカっ、褒めた訳じゃねーよっ」