「開始!」


ピーーーー!!


開始の笛と同時にバスケットボールが高く上がる。



当然、背の高い琉生兄がボールを弾き、その先にいたのは…原田だった。


……!!



速い…。


ものすごいスピードのドリブルで、シュートした。



ガンッ


ボールは入らなかった。



速すぎる…!!



「浩太、どうだった…?」



「速いよ。でもあのスピードなら止められる。だけど…読めない。………動きが読めないんだ。色んな動きをするから、どこに行くか分からなくて…」


「そうか…。厄介だな。」


「学校的には良いんだけどね…」



俺は…俺はアイツに負けるのか?


嫌だ。そんなの、絶対。