告白されたのだ。

莉子から、
『好き』だと…

1学期の終業式が終わり、靴を履きかえ帰ろうとしていた俺。
昇降口には俺だけ。
そこにやってきた莉子。

「歩夢くん。私、歩夢くんのこと、好きみたい」

そう言って、俺を追い越して行った―

俺はビックリして固まった。

いや…。友達が言うには、俺は顔もそこそこで、モテるらしい。
それでも、告白なんてされたのは初めてで…、どうしていいか分からなかった。

次の日から夏休みで良かった。
莉子と、どんな顔をして会えばいいかなんて、まだガキの俺には分からない。
莉子もそう考えて、このタイミングでの告白だったのかも。